「モンゴルで釣りをしませんか?」
そう聞いた瞬間に湧いてきたのは、興奮と不思議さ、そして少しの戸惑いでした。
何が泳いでいるのか。どんなルアーを使えばよいのか。本当に魚は釣れるのか――。
これほど情報がない状態で釣りに向かうのは、いつ以来でしょうか。
今回は、エムジェイツアーズの視察で体験した、ヘルレン川でのフィッシングの様子をレポートします。
情報がほとんどない。まずは道具の準備から
宿泊するツーリストキャンプの近くを流れる川で、釣りができるらしい。
事前に聞いていたのは、「イトウが生息していて、それを狙って海外から釣り人が訪れる」ということくらいでした。
普段、私はルアーを使ったバスフィッシングやトラウトフィッシングを楽しんでいます。しかし、モンゴルの川については水深も流速も、魚の種類もよく分かりません。
そこで今回は、比較的汎用性の高そうな大きめのスプーンと、ラパラのミノーを用意しました。
使用したタックルはこちらです。
- リール:Abu Revo Elite CB
- ライン:バス用10ポンド・ナイロンライン
- ロッド:クランクベイトにも使える2ピースのバスロッド
ロッドはハードタイプのケースに入れて飛行機へ。
利用する航空会社や運賃条件によって異なりますが、今回の追加受託手荷物料金は片道約9,000円でした。
※手荷物料金やサイズ制限は変更されるため、出発前に必ず航空会社へご確認ください。
翌朝、ヘルレン川は増水していた
キャンプに到着した夜、ラインを巻き替え、翌朝の釣りに備えてタックルをセットしました。
そして迎えた朝。空は曇り、前日までの雨によってヘルレン川は増水していました。普段は穏やかだという流れも速く、川には濁りが入っています。
まずはミノーを投げてみましたが、流れが強く、思うように泳がせられません。
「これは少し厳しいかもしれない……」
そう思いながらも、川の雰囲気からは、明らかに何かが潜んでいそうな気配を感じます。

突然、竿に重みが走った!
次に選んだのは、ミノーよりも重さのあるスプーンです。
本流に向かって投げると、それでもルアーは流されてしまいます。そこで狙いを変え、流れが少し弱まる岸際へ何度もルアーを通してみました。
すると突然、竿に「グッ」と重みが走りました。
黄色とも金色とも見える魚が、スプーンに食いついたのです!
「魚はいる!」
予想していなかったタイミングでのヒットに、気持ちの整理が追いつきません。
しかも使用していたのは管理釣り場向けの返しがないフック。魚は目の前まで来たところで外れてしまいました。
姿を確認できた時間が短く、魚種までは特定できませんでした。それでも、未知の川で初めて得た確かな反応に、一気に期待が膨らみます。
釣果以上に心に残った、川辺で過ごす時間
その後もスプーンを投げ続け、翌朝にも挑戦しました。数回のアタリはありましたが、増水と速い流れに苦戦し、残念ながら魚を手にすることはできませんでした。
しかし、不思議と「何も釣れなかった」という気持ちにはなりません。
川幅の広いヘルレン川。その向こうまで続く草原。
周囲には人工物がほとんどなく、聞こえてくるのは鳥の声と水の流れる音だけです。
日本とはまったく異なるスケールの景色の中で竿を振っていると、
釣果だけではなく、「この場所に身を置いている時間」そのものに価値があると感じました。
現地キャンプのスタッフによると、通常の水量であれば釣りやすく、イトウをはじめとする大型魚を目当てに欧米から訪れる釣り人もいるそうです。
場所・行き方・料金
【場所】
ヘルレン川(モンゴル東部方面・ツーリストキャンプ周辺)
ヘルレン川はモンゴル東部を流れる大河です。
今回の視察地は、ウランバートルから比較的アクセスしやすいバガノール方面のキャンプ周辺でした。
【行き方】
ウランバートル市内から専用車・四輪駆動車で約2時間30分〜3時間が目安です。
道路状況やキャンプの所在地、天候によって所要時間は変わります。公共交通機関だけで釣り場へ移動するのは難しいため、
現地旅行会社の車やガイド付きツアーの利用が安心です。
【料金】
キャンプ周辺でのフィッシング体験料金:お問い合わせください。
ガイド、車両、宿泊、食事、釣具の有無によって料金が異なります。
なお、モンゴルでの釣りには対象魚や地域に応じた許可が必要です。
特にイトウを目的とする釣行では、認可された事業者を通じた専用許可が必要となる場合があり、
一部の釣りツアーでは、許可取得や保全協力費用を含めて数百米ドル程度の追加料金が設定されている例がありますが、
金額や条件は事業者・年度によって異なり、統一された公的な料金として確認できるものではありません。
イトウは原則としてキャッチ&リリースとされ、バーブレスのシングルフックなど保全上のルールも設けられています。
実際に釣りをする際は、最新の規則と必要な許可を必ず旅行会社へご確認ください。
モンゴルの釣りは「魚を釣るだけ」ではない
今回の視察で改めて感じたのは、モンゴルのフィッシングは、単に技術や釣果を競うアクティビティではないということです。
広大な草原を眺めながら、川の音を聞き、魚からの反応を待つ。
たとえ魚をキャッチできなくても、その静かな時間は旅の中で忘れられない思い出になります。
もちろん、次回こそは正体不明だった金色の魚を釣り上げたいところです😊
ヘルレン川での釣り体験や、キャンプ滞在と組み合わせたモンゴル旅行に興味がありましたら、
必要な許可や道具の準備も含めてお気軽にお問い合わせください。
