【検証レポート】モンゴル人が『蒙古タンメン中本』を食べないホントの理由と本場麺グルメ5選🍜✨
「“蒙古”と付くほどだから、モンゴル人も激辛ラーメンが大好き?」
——実はその逆!ウランバートル在住スタッフとして、現地の食文化を徹底取材した結果をまとめます😊

理由① “辛味文化”がそもそも存在しない
モンゴルの極端な大陸性気候では野菜や香辛料がほとんど育たず、伝統料理は肉・乳製品・塩のみで味付けされてきました。今日でも「香辛料=ぜいたく品」という感覚が根強く、**野菜もスパイスも“ある時だけ使う”**のが基本ですen.wikipedia.org。
さらに旅行者向けガイドも「チリペッパーは手に入らないので、市販のホットソース持参を推奨」と告げるほど。実際、地方では**“No chili peppers, no jalapeños in sight”**がリアルな状況ですmeanwhileinmongolia.com。

理由② 味覚は“動物エキス+ミネラル塩”が主役
🧂 岩塩のまろやかさ
モンゴルでは**「ジャムツダウス」**と呼ばれる岩塩を好んで使用。
- カルシウム・鉄・亜鉛が多く、苦味の原因となるマグネシウムが少ないため、塩辛さが角立たずまろやか——これが「塩だけでもおいしい」理由ですpatents.google.com。
🍖 動物系“だし”でうま味を補う
羊・牛の骨や脂からじっくりとった濁りスープ+塩だけで整えるのが王道。干し肉(ボルツ)や羊脂の香りが“出汁”。辛味よりもうま味と脂肪で体を温める発想です。

理由③ “麺=腹持ち食材”であって“ラーメン=刺激食”ではない
麺類は大好きですが、目的はカロリー補給と保存性。刺激は求めていません。
モンゴル人に愛される“辛くない”麺料理5選
料理名 | 概要 | ここがポイント |
---|---|---|
ツイバン/Tsuivan | 手打ち麺を肉・野菜と一鍋蒸し炒め | “モンゴルで一番人気の麺料理”と紹介されるほどの定番en.wikipedia.org |
グリルタイ・シュル/Guriltai Shul | 肉出汁+揚げ麺を浮かべた滋味スープ | 「具は肉と数種の野菜だけ」のシンプルさが魅力internationalcuisine.com |
ラプシャ/Lavsha | 乾燥平麺を戻して肉と炒め煮 | 長期遊牧で重宝、味付けは塩のみ |
牛骨スープ麺(ガンボネ・シュル) | 牛骨を丸1日煮込むコラーゲン系 | こっくり脂が寒冷地で大人気 |
スーテーツァイ麺 | 塩ミルクティーに細麺を入れる家庭食 | 温かく甘じょっぱい“幼少の味” |
📸ここに「ツイバンを大鍋で混ぜる様子」や「グリルタイ・シュルの素朴な盛り付け」などの画像があると食欲がわきます。
『蒙古タンメン』とモンゴル料理の違いは?
比較項目 | 『蒙古タンメン中本』 | 本場モンゴル麺 |
---|---|---|
辛さ | 北極ラーメンは唐辛子10,000〜20,000SHU | 基本 0SHU(唐辛子ほぼ不使用) |
スープ | 味噌+大量唐辛子+にんにく | 羊・牛の骨出汁+岩塩 |
香り | 花椒・にんにく・ゴマ油など多彩 | 乳脂肪と肉の香りが主役 |
目的 | “刺激を楽しむ外食” | “栄養と保存性を重視した日常食” |
旅人Tips:現地麺を楽しむコツ
- 塩加減に一味足したいなら持参スパイスを
市内スーパーで Sriracha やタバスコは入手可ですが、地方ゲルでは希少です。 - 油&肉が多いので胃薬を常備
辛味はないものの脂はたっぷり。日本の胃腸薬が安心。 - ツイバンは昼前に売り切れることも
市場食堂では11時頃までに頼むのが吉。
まとめ:モンゴルに“激辛ブーム”が来ないワケ
- 歴史的・気候的に香辛料栽培が困難
- ミネラル豊富な岩塩と動物脂で味がまとまる
- 麺は“保存食&主食”であって、“刺激料理”ではない
だからこそ、『蒙古タンメン中本』は“ニッポン発のネーミング遊び”なのです。辛さを求める方は自前で唐辛子を、モンゴルの素朴な旨みを楽しみたい方はぜひツイバンや牛骨スープを味わってみてください!